the super taikyu

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◆スーパー耐久シリーズ2008 第5戦プレビュー◆

 本当にいつも直前にしか、お届けできないプレビューで大変申し訳ありません。日々はあっという間に流れ、気がつけばもう9月です。早いですねぇ。
もちろん、そのことがギリギリの言い訳にはならないわけですが。

さて、今回の岡山ラウンドを前にして、気になる情報が入ってきました。
8月最後の週末、つまり31日にマレーシアのセパンで12時間耐久が行われ、ここにPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEが2台とも出場したんですが、揃ってパワステのトラブルに見舞われ、しかも20号車(普段の50号車だと思われます)には、リヤハブのトラブルが。
さらにファリーク・ハイルマン選手のドライブ中、アクシデントに巻き込まれてリタイアしてしまったとのこと。
 残った28号車は4位でフィニッシュしましたが、ダメージとか残っていないんでしょうか。
マシンは空輸されるという慌ただしい日程の中、ちょっと不安は残ります。
 スーパー耐久では完全無欠の展開が続く、PETRONAS Z4なんですけど、たぶん「よりによって……」というのがスタッフ全員の印象だったことでしょう。
十勝24時間も戦って、マシンも少なからずお疲れだったのでは?
 まぁ、あのチームなら「これがシリーズで出なくて良かった」と思い直していることでしょうが。
 でも、繰り返しにはなりますが、気になるのはダメージが完全に癒えているかどうか。
当然、情報はライバルチームにも伝わっていることでしょうから、俄然活気づいている可能性は十分あります。
ENDLESS ADVAN Zあたり、リスク承知でPETRONAS Z4を必死に追い詰めにくるんじゃないでしょうか。

 そして第2の情報。ついにポルシェの997が登場します。
昨年のSTクラス3チャンピオン、大井貴之選手がエースとなり、トリオを組むのは中山良明選手と小林賢二選手といったポルシェ使い!
997といえば、ポルシェカレラカップでお馴染みの車両で、今年の春先に同じ岡山で行われたレースでは、1分35秒292がポールタイム。
これは去年のS耐ポールタイムを上回っているんですね。
ただ、重量が違うんですわ。実に140kgもカップカーの方が軽い。
向こうはコントロールタイヤということを差し引いても、そこまでは出ないかな……と予想します。
 でも、そのぐらいであればZ4と同じぐらいの速さと、ちょうどそういうことになるので実に楽しみです。
馬力も400オーバーで同じぐらい、ただ排気量が大きい分、トルクでは優るでしょうし、ミッションも同じシーケンシャルですし。
Z4キラーとして、大いに注目していいと思われます。

 さて、シリーズの展開なんですけど、去年はここでSTクラス2のチャンピオンが決まっているんですね。
でも、今年は勝ち続けているチームはあっても、続くチームも同じ顔触れなんで、あんまり差がついていないのが現状。
多くのクラスで最終戦までもつれそうです。

 現時点でトップと2位が最も僅差なのが、去年とは対照的ですねぇ、STクラス2でした。
オーリンズランサーEVO Xがトップですが、シーケンシャルエンドレスアドバンランサーが、たった1ポイントで続いています。
第3戦の富士でリタイアを喫しているシーケンシャルですが、ボーナスポイントの開幕戦・鈴鹿と十勝24時間で勝っているのが効いて、ダメージを最小限に。
 新エンジンの信頼性とか、電子制御デバイスのコントロールとか、開幕当初はいろいろ不安視されていたエボXですが、思ったよりそういうのが足を引っ張っていないのは事実です。
前回の十勝も、補機類のトラブルが続いたというのは、問題ではありますけど、そうしてトラブルシューティングが進んでいくんですから、必ずしも悪いことではないですしね。
ただ、エボXが大食いであるのは、間違いないようです。
それが久々の500kmレースで、どう影響を及ぼすか。
過去2戦の500kmレースではオーリンズ、3回も給油しているんです。
当然ロスも多くなるわけで、マージンを見越して走らなくてはならない。決していい循環ではありませんが、それでも第2戦・仙台で勝っているんだし……。

 予想するに、岡山の場合、コース前半はエボXが速そうですが、テクニカルな後半は、まだエボIXにも分がありそう。
トータルするとどっちが有利か。互角なんではないかと思われますけどね。

 で、そろそろDIXCEL☆新菱オートEVO IX MRが来そうな気が。
開幕から3戦連続で予選はトップで、予選はなかった前回も12時間目トップで、エキストラポイントは全部獲っているんですね。
速いんだけど、トラブルに見舞われる……という本当に不本意な展開が続いていますが、さすがにそろそろ来るんじゃないですか!
 関西のチームですから、準地元で気合もきっと入っていることでしょう。
あとは祈るか、日頃の行いを改めれば。

 STクラス3では、開幕から続いていたエクセディH.I.S.イングスZの連勝が、ついに十勝で止まってしまいましたが、今回はエース前嶋秀司選手が最も得意とするコースですからね。
もちろん、優勝候補筆頭であるのは言うまでもありません。
 一方、その連勝を止めたのは、ここまでずっと因縁の対決を重ねていた、FINA ADVAN M3。
それまでもずっと連続2位で来ていましたから、連勝を許していたとはいえ、この勝利で差を11ポイントにまで詰めました。
しぶとさでは定評のあるチームですから、まだまだ分からない!
 去年も勝っている相性のいいコースなんで、また激しい一騎討ちを繰り広げてくれることでしょう。

 ダークホースは、TRACY SPORTS eeiA NSX。
ここはもう一発の速さは証明されているし、なんといっても井入浩之選手にとって準地元、赤鮫オヤジ選手にとってはホームコースですからね。
こりゃ、来ない方がおかしいというもの。

 一方、十勝の優勝が大きくモノ言って、STクラス4でトップに立っているのがRacing Modulo ADVAN Type R。
2勝しているけれど、1戦欠場しているAGY ingsインテグラを7ポイント差で従えています。
今回もAGYは強いかな……。AGYモータースポーツは広島のチームだし、何といっても、そもそも井尻薫選手、発祥の地ですからね。思い起こせば、ウン年前、FJでデビューウィンを飾っているという。
それがどう関係あるかはとにかく、井尻選手も思い出に浸りながら、気持ちよく走るでしょうからね!

 しかしながら、さっきのセパン12時間レース。
第2戦で優勝し、ランキング3位のJ’S RACING CIVIC ADVANの梅本淳一選手が、S2000を持ち込んでクラス優勝を飾っているんですわ。
その勢いは見逃せないところ。STクラス4も、普段に増して激戦になりそうな感じです。

 久々の500kmレースだから、S耐的には短めにも感じる勝負は、すごく盛り上がりそうな予感。
なんか、ドラマの誕生を肌で感じるんですけど、気のせいでしょうか。
いや、そのほうがいいですわ!


(はた☆なおゆき)