the super taikyu

◆スーパー耐久シリーズ2007 第4戦プレビュー◆

 前のインターバルが2か月で、今度のインターバルはたった3週間。しかも、その間、行われたのはJLMCにS-GTで、24時間+6時間+2時間の合計32時間、頭の中をレーシングカーが駆け抜けております。
そのうち、「DENSO SARD SUPRA HV-Rを追いかけるのはDUNLOP Zytek 05S、その背後ではウェッズスポーツセリカが激しい勢いで追い上げている。
だが、PETRONAS SYNTIUM BMW Z4 M COUPEのペースはトップをも上回り……」なんて原稿を書いちゃうんじゃないでしょうか。
すいません、ボケ過ぎというか、はしゃぎ過ぎですね。

 さて、シリーズ第4戦として行われるのは『SUPER TEC』こと富士4時間。
ある意味、前回の十勝24時間より過酷なレースと言われています。
時間は1/6ですが、何せ夏真っ盛りの8月開催でしょう、暑さがものすごいライバルになるからです。初期の頃なんて、ホントいろんなものが突然ぶっ壊れましたから。
今でこそエアロパーツの装着が許されて冷却性能も上がりましたし、ミッションやデフにもオイルクーラーがつけられるようになったので、ずいぶんと負担は減ったと思いますが、それでもやっぱり熱はこのシリーズの大敵。
たぶんトラブル発生率は、富士のレースがシリーズ随一なんじゃないでしょうか。

 トップを走っていようが、トラブルは起こるので、レース展開が劇的に変化しやすいのも特徴です。
暑さ対策は十分にして、もちろん水分補給も怠らないでほしいんですが、まぁ4時間もの間、見飽きることはないと思います。
ちょっとレースから目を離している隙に、「あれ、あのクルマなんでいないんだ?」なんて気分になったら最悪でしょ。
しっかりレースに集中してくださいね。

 続いてクラス別の注目ポイントですが、STクラス1ではフェアレディZが前回の十勝24時間において、速さだけでなく信頼性においても、今や随一であることを明らかにしました。
ENDLESS ADVAN Zは24時間ノートラブル! これには恐れ入りました。
CAR-CHANNEL ADVAN Z33も、序盤はENDLESSに着いて走り、負けず劣らずのスピードを見せるも、電気系のトラブルで遅れをとり、なおかつオイルに乗ってクラッシュ。
遅れを取り戻そうと頑張っちゃったがあまり、最後はドライブシャフトが破損し、リペアエリアから離れられずリタイアという不運はありましたが、レースを大いに盛り上げてくれたのは確かです。

 だけど、まだポルシェにもつけ入る隙があることを、十勝24時間では示されることとなりました。
それはウェットコンディション。
もともとポルシェはリヤエンジンでトラクションのかかりがいいんですが、それ以上に武器となったのがABS。ENDLESSの影山正美選手をして、「雨の中でのポルシェの優位性だけは打ち崩せなかった」と語ったほどなんですね。
前回は長いレースで、途中でコンディションが変わったから、結果としてENDLESSが勝ちましたが、もっと短い距離のレースだったら、どうなるか分かりません。
 その雨において、開幕戦ではレインタイヤを酷評されたミシュランでしたが、十勝ではヨコハマ勢に遜色ないポテンシャルを発揮。
これは今後の雨のレースに期待を持たせる要素となりました。
今回は……、台風5号が近づいているのが気になりますが、週末にはうまく逸れてくれそう。日曜日の静岡県は晴れマークがついています。
お、雨の中のミシュランといえば、黒豆リボイスGT3もさることながら、PETRONAS SYNTIUM BMW Z4 M COUPEもすごかった。
早い段階からトラブルに見舞われてしまいましたが、夜中にはSUPRA HV-Rをも追い回す速さを見せました。
それだけにトラブルさえ起こらなければ……と思う一方で、十分なトラブルシューティングもできたんじゃないかな、とも。第2戦でも片鱗を見せていましたからね、あのスピードを最後まで維持できたら、Zだってうかうかしていられないでしょう。それでも、今回も本命はENDLESSで間違いなし!

 そのENDLESSに負けず劣らず強いのは、STクラス2のオーリンズランサーEVO・MR。
ここまで無傷の3連勝、十勝なんか本当に無傷のまま24時間走りきっちゃいましたからね。
このクラスで、これ以上が考えられるのか、ってぐらい強いです。
しかし、そこに真っ向から立ちはだかるのがFUJITSUBO PROVA IMPREZA。っていうか、立ちはだかってくれないと困ります。
何せ前回のレースを欠場してまで、クルマを鍛え直してきたっていうんですから。主にはかられたのはタイヤとマシンの最適化。
それとインプレッサには燃費の良さという武器がありますからね、結局よほどのことがない限り、4時間レースでも2ピットで大半のクルマは済ませちゃうはずなんですけど、やっぱ燃費が良ければ融通も効きますし、そこにセーフティカーでも入ってみて御覧なさい。これは好機が訪れるものと予想されます。

 STクラス3は、ここにきてFINA GSX ADVAN M3が強さを見せるようになってきました。
牧口規雄代表も、「2年かかりましたけれど」と語りはするものの、しっかり熟成されて本来の持ち味を発揮するように。
だけど、これを今季未勝利ながら獲得ポイントで上回っているのが、カルラレーシングings☆北海Z。
ここまで一度も表彰台を逃さず、しぶといことこの上なし!
 これもまた持ち味なんでしょうな。
この2台と激しくトップを争い合った、アラビアンオアシスZとSABOTAGE Zには是非、今回も全力でぶつかってきていただきたい!
 あの4台でのバトルは非常に見応えがありました。もちろん、他のクルマにも割って入ってほしいですけどね。

 前回優勝のFD CIVIC TYPE Rが出場しないのは残念ですけど、STクラス4は引き続きインテグラとシビックの対決が焦点です。
シビックがだいぶ仕上がってきたという印象の一方で、前回はあまりにインテグラ勢、不運といった感じで。
それぞれ何年も使っている個体ですから、そろそろくたびれてきたのかな……。
そうそう、前回のレースでシビックもまた、ウェットコンディションに強いことが発覚。ホイールベースの長さが影響しているようです。
ということは、高速コーナーも速いってわけで。だけど、富士にはテクニカルなセクター3があるから、100%有利ってことでもない。
はたしてHonda Access ADVAN CIVICはランキングのトップを守れるのか? はたまたPSY.A-ONE.ED DC5がトップ奪還なるのか。
現状では二強の感が強いですけど、富士だとAVANZZA BOMEX ADVAN DC5も来そう。遠慮なく、どんどん戦いに加わってほしいものです。

 ともあれ、今週末の富士は天気に恵まれそうです。
寒かった、といっても過言ではなかった十勝のことなんて忘れて、ホント暑さ対策だけは万全に、サーキットを訪れてくださいまし。
(はた☆なおゆき)