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決勝レポート

◆ Round2決勝レポート

 宮城県・スポーツランドを舞台に、スーパー耐久シリーズ第2戦が5月9日(日)に開催された。今回も1デイレースのため、午前中に予選が行われ、わずか3時間強のインターバルの後、午後1時40分に決勝レースがスタート。

 1周のローリングラップの後、いきなりアクションを見せたのはART TASTE GT3の清水康弘だった。2台のPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEの背後にピタリと食らいつき、1コーナーで#28片岡龍也のインを刺したのだ。しかし、その手はお見通しとばかりに、片岡はしっかりインを閉めて逆転を許さず。次の周も1コーナーで攻めてきた清水と接触こそしたものの、再び逆転を阻止することに。

写真  逆に、この2台がバトルを繰り広げる間に、No.1谷口信輝はしっかり逃げることになった。わずか2周で3秒の差をつけることに。そのまま逃げるものと思われたが、バックマーカーを慎重にかわし続けていたせいか、20周を過ぎると片岡も急接近。そのまま2台でテール・トゥ・ノーズでの戦いを最初のピットストップまで続けることになった。

 一方、3番手を走行していたART TASTE GT3の清水が、39周目のレインボーコーナーでスピンしてコースアウト。幸い、復帰はできたものの、これで致命的な遅れを取ることに。次の周に立川祐路と交代したが、早々と周回遅れになってしまう。

 最初のピットストップは、No.1 PETRONAS Z4が50周目で、No.28が52周目。それぞれイムラン・シャハラムとメルビン・モーに第2スティントを託し、タイヤは4本すべて交換する。給油量の関係で、モーの方が4秒早くピットを離れたばかりか、アウトラップでも奮闘。その結果、順位を入れ替えたばかりか、モーは12秒のマージンを築き上げる。これが20秒にまで広がったこともあり、No.1 PETRONAS Z4は68周目に柳田真孝と交代。タイヤは無交換だ。

 それから3周後、セーフティカーがコースに入る。バックストレートでエンジンブローした車両があり、コースサイドの芝に火が点いたためだ。これを好機とばかりにNo.28 PETRONAS Z4がピットイン。ここでモーからファリーク・ハイルマンにスイッチし、トップのまま最終スティントに突入することに成功する。この時、柳田との間には他クラスの車両が12台も挟まっていた。 間隔としてほぼ20秒差であったこともあり、No.28 PETRONAS Z4の優勝が濃厚になった。

 ところが、SCランが終了して間もなく、目を疑うような光景が。なんとメインポストに黒旗がDという英文字、28の数字とともに掲げられたのだ。片岡のドライブ中に接触があり、それが危険行為と判定されてドライビングスルーペナルティを命じられてしまう。すぐにハイルマンをピットに入るも、再びコースに戻った時には約4秒先を柳田は走っていた。

 再逆転を狙って力走を重ねたハイルマンながら、柳田同様タイヤ無交換で挑んでいたため、条件は一緒。近づいてくれば、再びペースを上げて走る柳田に追いつくことは許されず。これでNo.1 PETRONAS Z4は2連勝、そして1−2フィニッシュも飾ってSUGOの呪縛から解き放たれることとなった。

写真  ST-2クラスはエンドレス・アドバン・コルトスピードX、RSオガワADVANランサーによる激しいつばぜり合いからスタートした。峰尾恭輔を阪口良平が追い回すも、周回を重ねるごと差は徐々に広がっていく。6秒前後で広がりはおさまるも、それは峰尾がペースを合わせていたから。41周目に2台は同時にピットに入り、村田信博と花岡翔太がコースに戻ると、差は12秒ほどに広がっていた。それでも花岡が激走を見せ、8秒差とした時に思いがけぬ知らせが飛び込んでくる。

 エンドレスCS-Xに対し、ピットでの10秒ストップが命じられたのだ。峰尾の走行中、黄旗提示区間でのコースアウトがあり、これに対するペナルティというわけだ。やむなくピットに戻るとRSオガワランサーの逆転を許すことに。しかも、エンドレスCS-XはSCランを活用できず。その最中にドライバー交代を行うと、ひとりのドライバーに規定で許されている周回数を超えてしまうからだ。

 逆にRSオガワランサーはSCラン中の73周目に、大橋正澄に交代。SCラン明けの77周目にエンドレスCS-Xは、峰尾と交代せざるを得ず、これで差はより広がることに。大量の貯金に守られた大橋は、終始危なげない走りを見せて、そのまま逃げ切りに成功。RSオガワにとってホームコースであるSUGOで94年以来、実に16年ぶりの優勝を飾ることとなった。

 3位は大澤学/吉田寿博組の東和MOTUL・ED・インプレッサが獲得。現行インプレッサがレースに投じられてから2シーズン、これが初めての表彰台に。着実に熟成が進められ、徐々に真価を発揮しつつあるようだ。

写真  ST-3クラスでは予選同様、トップからレースを開始したFINA ADVAN BMW M3ながら、なんと14周目の3コーナー立ち上がりで伊橋勲が「シフトが入らなくて」コースアウト。しかも牽引にきた四駆がスタックする不運もあって、復帰に5周を要する羽目に。代わってトップに立ったのはTAITEC TRACY NSXの佐々木孝太だった。しかし、DIAMANGO-Zの影山正彦もしっかり食らいつき、34周目には逆転を果たす。

 その後も、この2台を中心にトップ争いが繰り広げられていたが、終盤になって展開が激変する。まずTRACY NSXが駆動系のトラブルで87周目にリタイア。そしてDIAMANGO-Zも石原将光に変わってからのペースが今ひとつ。最初にトップの座を奪い取ったのは、なんとassetテクノZ34・nismoだった。

 デビュー戦ということもあって完走第一と、慎重な走りをドライバーそれぞれが心掛けていたのが功を奏した格好だ。藤井誠暢からシートを引き継いだ佐藤公哉が、給油が終わっていないにもかかわらずエンジンをかけてしまったため、ドライビングスルーペナルティを課せられる不運はあったものの、それも完璧に帳消しに。
チェッカーを受けたのは影山正美。「狙っていなかっただけに、すごく嬉しいけれど、いろんなものが転がってきたのは間違いないですね」と、少々苦笑いの様子。

 2位はGAMISAN/浜野彰彦/中村嘉宏組のassetテクノファーストZがつけて、1−2フィニッシュを達成。しかし、DIAMANGO-Zはラスト3周で岡部自動車JDSメーカーズRX-7にも逆転を許し、Z勢による上位独占は果たせなかった。

写真  ST-4クラスでは、予選トップの特許リジットカラーS2000を駆る服部尚貴がタイヤ温存のため、序盤はペースを抑えて走ったことから、いったんは順位を落としたものの、スティント後半には再びトップを奪い取ることに成功。後を受けた松井猛敏、市嶋樹はタイヤを交換せず、ロスを最小限にして最後に再びトップに立つ作戦を採っていたものの、終盤になってエンジンパワーは落ちる不運が。

 これでトップに立ったのがコスモソニック21FK ings DC5。
いつものように浅野武夫がスタートを務め、しっかりトップグループの中で周回を重ねる。続いて走った岡野陽朋から森正行へのバトンタッチも、うまくSCランを活用することができ、トップグループでは最後だったことが功を奏することになる。1分以上のマージンを得た森が難なく逃げ切りに成功。もてぎに続いて連勝を飾ることとなった。

 2位は無限CIVIC SSR TEIN ATS ENDLESS PALLASの松井隆幸/久保宣夫組が獲得し、3位はTRACY SPORTS S2000の兵頭信一/阿部光/東徹次郎組。いずれも初めての表彰台ゲットとなった。

 そしてST-5クラスに唯一出場のTSK☆Vitz-RSは、トップから22周遅れながらも開幕戦に引き続き完走を果たすこととなった。


総合優勝/No.1 PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE
谷口信輝
「いろいろありましたね。一瞬、負けちゃうかと思いましたよ。イムランのアウトラップが遅過ぎて、俺トップで帰ってきたはずなのに、すごく差をつけられたね。28号車にペナルティがなければ分からなかったね。これで2連勝、難関のSUGOでも勝てて嬉しい」

柳田真孝
「ファリークがすごくいい走りしていたし、今回は完全に28号車が勝っていたレースでしたよね。何もなければ全然、ペースも28号車は悪くなかったし。これがレースといえば、レースですよね。
何かしらこれまであったSUGOで、やっと勝てて良かったですよ」